重い想いのこもった遺灰壺
遺灰壺を担いだことはある?
稀なケース、私は主人の遺灰(骨ではなく)の入った砂でできた重ーーーーい遺灰ツボを2019年、2回、スウェーデンと日本間で運んだ。
山登り用の丈夫なバックアップをスウェーデンで買い、そこにつめた。アンラッキーなことに出立の日、スカンジナビア航空はストライキ。タイを迂回するスーパー長距離ルートに挑んだ。
重い。重い。腰が痛い。
でも、彼が背中にいるから運ばなければならないし運んであげたい。腰と背筋の痛さは気にならない。
40キロ。
だって、192センチ 85キロあったからね。
火事場のバカ力? 空港のセキュリティーで怪しいと検査されるたびに説明してくぐり抜け運んだよ。
ドッグランの親愛なるお姉さんが「遺灰を運んだんだだからなんでもできるよ」とふと言ってくれた。その言葉はとても重くて、私の助けにもなった。
レベルが違うけど、重すぎるヨギボーを100メートルかけて駐車場にある自車まで運んだ。
休憩は6回。
理論上考えられない力を発揮できることを英語でBamble beeという。ミツバチは体の構造上、飛べないのに飛んでいることに由来する。
雨の日。あの日のことを想い出す。